琉球には琉球の社会があるということ

琉球(沖縄)の人たち を、私はどこまで理解できているんだろか? 「日本からもう独立したい、もう本当にうんざりなんだ」、そんな悲鳴のような響き肉声を、を読み感じてしまう。
正しいか間違っているのかなんて、私には応えられない。、だが、沖縄の人たちから見たら、生きてきた土壌がやはり本土とはまるで違うのだろう。

沖縄の詩人である川満信一さんが、琉球共和社会憲法、読んですごく面白く、興味を惹き付ける。真剣に考えさせられる。

冒頭部。

★☆★

一、琉球共和社会の全人民は、数世紀にわたる歴史的反省と、そのうえにたった悲願を達成し、ここに完全自治社会建設の礎を定めることを深くよろこび、直接署名をもって「琉球共和社会憲法」を制定し、公布する。全人民署名(別紙)

琉球共和社会憲法

(前文)
 浦添に驕るものたちは浦添によって滅び、首里に驕るものたちは首里によって滅んだ。ピラミッドに驕るものたちはピラミッドによって滅び、長城に驕るものたちもまた長城によって滅んだ。軍備に驕るものたちは軍備によって滅び、法に驕るものたちもまた法によって滅んだ。神によったものたちは神に滅び、人間によったものたちは人間に滅び、愛によったものたちは愛に滅んだ。
 科学に驕るものたちは科学によって滅び、食に驕るものたちは食によって滅ぶ。国家を求めれば国家の牢に住む。集中し、巨大化した国権のもと、搾取と圧迫と殺りくと不平等と貧困と不安の果てに戦争が求められる。落日に染まる砂塵の古都西域を、あるいは鳥の一瞥に鎮まるインカの都を忘れてはならない。否、われわれの足はいまも焦土のうえにある。
 九死に一生を得て廃墟に立ったとき、われわれは戦争が国内の民を殺りくするからくりであることを知らされた。だが、米軍はその廃墟にまたしても巨大な軍事基地をつくった。われわれは非武装の抵抗を続け、そして、ひとしく国民的反省に立って「戦争放棄」「非戦、非軍備」を冒頭に掲げた「日本国憲法」と、それを遵守する国民に連帯を求め、最後の期待をかけた。結果は無残な裏切りとなって返ってきた。日本国民の反省はあまりにも底浅く、淡雪となって消えた。われわれはもうホトホトに愛想がつきた。
 好戦国日本よ、好戦的日本国民者と権力者共よ、好むところの道を行くがよい。もはやわれわれは人類廃滅への無理心中の道行きをこれ以上共にはできない。

第一章

(基本理念)
第一条 われわれ琉球共和社会人民は、歴史的反省と悲願のうえにたって、人類発生史以来の権力集中機能による一切の悪業の根拠を止揚し、ここに国家を廃絶することを高らかに宣言する。
 この憲法が共和社会人民に保障し、確定するのは万物に対する慈悲の原理に依り、互恵互助の制度を不断に創造する行為のみである。
 慈悲の原理を越え、逸脱する人民、および調整機関とその当職者等のいかなる権利も保障されない。

第二条 この憲法は法律を一切廃棄するための唯一の法である。したがって軍隊、警察、固定的な国家的管理機関、官僚体制、司法機関など権力を集中する組織体制は撤廃し、これをつくらない。共和社会人民は個々の心のうちの権力の芽を潰し、用心深くむしりとらねばならない。

第三条 いかなる理由によっても人間を殺傷してはならない。慈悲の戒律は不立文字であり、自らの破戒は自ら裁かなければならない。法廷は人民個々の心の中に設ける。母なるダルマ、父なるダルマに不断に聴き、慈悲の戒律によって、社会および他人との関係を正さなければならない。

第四条 食を超える殺傷は慈悲の戒律にそむく。それ故に飢えをしのぎ、生存するための生植動物の捕殺は個人、集団を問わず、慈悲の内海においてのみなされなければならない。

第五条 衆議にあたっては食まずしいものたちの総意に深く聴き、慈悲の海浅いものたちに聞いてはならない。

………………。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~whoyou/bunkenshiryo.htm

かなりの文量だ。
最近時間があれば、
時折り、読んでいる。

沖縄の人たちが現代政治に対し、戦争に対し、どうしてここまで抵抗するか、どこからそんなエネルギーが出てくるのか。、、知りたい、というか、学びたい。

これも、一回読んだだけではとてもじゃないが読みきれない。(沖縄学?)の発している言論が、いかに分厚いかが、よくわかる。
川満氏の社会論。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~whoyou/wo-kawamitsu.htm
食傷気味になりながら、読んで
私が目を惹いたのは、(三)の章だった。
明治末期に沖縄を訪れた河上肇の、舌禍事件というものを、はじめて知った。

大田昌秀著、『沖縄戦の真相―住民はいかにして戦争に巻き込まれたか―』、
にもう少し詳しく書かれていた。やはり内地の人に対し本土国家主義体制へ闇雲に従順していく有り様を痛烈に批判する、下に愚に我々沖縄人の努力を真っ向から批判された、感情的な誤解や交錯があったようだ。
大田氏曰く、
当時の内地の沖縄指導者が講演のなかの事の本質をもう少し肯定的に理解できていたなら、後に続く沖縄戦の惨禍は全く違うかたちになっていただろう。

昨日購入したばかりの本、沖縄の戦争問題を考えるひとつの材料にしたい。



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嘉手苅林昌 

エイサー♪
https://m.youtube.com/watch?v=Ak91Um8xbWE

海のチンボーラ♪
https://m.youtube.com/watch?v=lPPvlZ5E6ws


沖縄タイムズ

http://www.okinawatimes.co.jp/sengo70/chapter01/