農薬やTPPについて 宇沢弘文さん

アメリカ国内の二人に一人の子どもたち、農薬の影響、モンサント
http://m.ameba.jp/m/blogArticle.do?guid=ON&unm=wake-up-japan&articleId=12004961037

TPPの実態について、ラジオフォーラムより
http://m.youtube.com/watch?v=TMQhbd3LRNw




《感想》
河上肇さんから宇沢弘文さん、日本の二人の経済学者。百年近くの時の隔たりがあるだろうが、きっと同じ志で追究してきたんだろうと思う。。経済が人間の生活根本、人生を大きく左右する環境条件にちがいないのだから…、より善良な社会を実現できると信じ。今でこそ、経済という学問分野が技術的に精密にリアルタイムに表に出ているのだろうが、、雲泥の差は昔と比べ確かにあるだろうが、でも経済を追究する根本は変わっていないんだろな。と思う。

経済は至福の金儲けや資産運用ではない。それがしたきゃ、ギャンブルやカジノや株でもやっていればよろしい。今の金融資本主義という体質にまみれた日本はアメリカ貧困社会の道を後に続いてたどっている。
未だ大多数の日本人が行く先を見通すことができないでいる。

宇沢さんの遺した考えが、今の世を去っても、
これからも嗣がれていくと思う。
https://m.youtube.com/watch?v=29XZo5p_ZY8
https://m.youtube.com/watch?v=2QGXmHUsAyg

脱線するが、河上肇岩波文庫の評論集を、『日本独特の国家主義』明治44年(1911)、当時の時代状況の危機感をトクトクと綴った記事が多く載せられていた、中央公論や、○×新聞、報、
それからかくして20年経つ後(1931)その通りとなった日本だっ。その歴史をあとから辿れば、内心恐れ戦いた次第だっ。

今も変わらん。

これからもう少し、大正の頃の、戦前の言論を、時代の流れを大局的に読み直し、今のこれからの時代の向きを、感知していきたいと思う次第だ。


2014年9月27日朝日新聞

天声人語宇沢弘文さん逝去

 老子孔子といった古代中国の大賢を彷彿(ほうふつ)とさせる見事なひげがトレードマークだった。ノーベル賞候補ともいわれ、「人間が人間らしく生きられる経済学」を唱え続けた宇沢弘文(ひろふみ)さんが、86歳で亡くなった。世界的な理論経済学者は、環境破壊にもの申す文明批評家としても知られた▼地球を痛め、使い捨てにするような経済活動にきびしい視線を向けた。熱心に取り組んだのが二酸化炭素の排出がもたらす地球温暖化だった。19年前の著書で警鐘を鳴らしている▼その本の末尾で「私たちは誠実に対応し、人類の将来に悔いを残さないようにしたい」と言っている。人が生きる土台になる大気や水、森林、土壌などを市場原理に委ねるべきではない。そんな考え方が根っこにあった▼渡米して学んでいたころ、日本は高度経済成長を走っていた。統計数字を異国で誇らしく眺めていたが、帰国してがっかりする。実際の暮らしは貧しく映ったからだ。豊かさや幸せは数値では表せないと知ることになる▼「日本の狭い国土を広く使うには電車の速度を半分に落とせ」とも主張していたそうだ。二つの地域を高速で結べば途中の地域はすたれてしまう。遅くすれば途中駅も人が降りて栄え、つまりは広く使えると。効率化の逆をいく発想である▼冒頭の老子に「企(つまだ)つ者は立たず」、すなわち「背伸びする者は長く立っていられない」の言葉がある。突き進む経済活動と地球環境。見続けた宇沢さんの憂慮も、同じではなかったかと思う。