夢魔、

人間を殺す風景を

大地の真ん中に悪魔は降りる。『そなたは、わたしの道具である。』クシュリナ(インドの神話、マハーバーラタ

わたしはいったいなにを、何をこれまで学んできたのだろう、わたしの世界を殺すことの告白を、アウグスティヌスが語り、聖なるものの成徳を、信仰宗教が語る、詩の文学の、文学の詩の、範疇がいまだにあまりに狭く、苦しく、投げ出され放り出されたまま、産まれ生きている初源の有り様を誰も何も応えてはくれまい。

私はいったいなにを学んできたんだろうか、今の現実を、生きているこの現実を、踏み殺すために、

小さなイウムの
小さな畏れを
踏み殺すために


ユマニテを踏み、ユマニテの根元を掴み、吊るし上げ、突き落とし、大地のその根深い傷みの刺を研ぎ、神の一切を踏み殺し、方便を押し潰し、必然を抹殺するための、文学を、創造することの人為を、先行させることなく、わたしは、

ためひととなり
こころみずからが
肝心する、その時、
そこに、詩を、うたうだろう。

如何なるものにも還元できない他者を、カテゴリー化できないのと同じように、あらゆるモノをのみつくした、家なき、まさゆめ、家なき"弓と竪琴"纏めてる、昨日今日と、あと三年はこの本を、手放したくない本だ。

部屋の外に出
隔たりなきあの
空、が
螺旋を描き
神的物質とも呼べる
ゲノムが
地球の地軸と一緒に
回転しているのだろうか


我が骨身を削り落す
我が生身を砕く
我が現を次々踏み
我が在に若く化け
自身から飛躍する
他者、に影響させる
戦慄と、敬虔なる精神と
蝕知する、我と汝の。

ひきつけの
きぐるいの
尋常でない
かの、実在が
絵としての
痕跡があった。

実本体は拒絶する、
屹立して私が其処にいる

      • 其処にあなたがいる。


小さなイウムのど真ん中に針をさしながら、真円の弧を描く

錯乱しながら、夜を駆け巡る、次々とやってきた二次三次の真円の弧を、描いた虹が、蛇には翼が付き、馬の背には翼を生やし、忘れかけていた、忘れてしまっていた神話を、世闇が記憶した正夢を、物語を、