あかい服きた女の子

その子の外には
ひとひと あめか ふぅている

ガラガラ ガラガラ となく 
よる、わたしがあるいたこみちを

赤いふくきた女の子がいる
そこで落とした
髪とく櫛を
拾い上げ
紅く染まる、ほほにあて

ガラガラ ガラガラ となく  
よる、わたしがあるいたこみちを

ガラガラ ガラガラ となく
よる、わたしがあるいたこみちを
    

あかいふくをきたおんなのこ
そこで拾い上げた
髪梳く櫛を
落ち葉の下に
静かに戻し

白く曲がりくねった塀の中
雪の線を描いた木木の森

ガラガラ ガラガラ となく  
よる、わたしがあるいたこみちを

ガラガラ ガラガラ となく
よる、わたしがあるいたこみちを
 
歩く。





リズム が 鼓動する
リズム が 喜怒する
リズム が 合わせる
リズム が はだける

三弦 三振 お琴に ぷ
コンガ、ボンゴ、dらむ、の ポ
猫のおでこに しゃかりき ピ
ハンド トゥー ハンクラップ 
パンパン パパ パンパーン

腕立て百回
ペットボトルが揺れる
ブラジル女が浴衣着る
岡山 アノ子が
いすに揺られて居眠る

まるでちっちゃなどんぐりが床におち
転がるみたいに
からだが赤らむ
雨上がりな茶色い曇天に
リズム が すまして ホラ
聞こえた 
ふゆーと流れる
水面のアノ子は
椅子に腰掛け
劇場メロンをほうばった

悲しい画鋲を
思い出深げに眺めるアノ子は
クリーム片手に
ママの時間

ひたいを掻き掻き
お腹をたたき タンタン タタ ターン
ん? リズムをのせて
ゲリ青ざめる 腕がゆれ


手が震える
足が
なんびとも垂れ流すよな

じっと椅子にこしかけ
寒さの時間を待つ
恐らく今の私にはなんの期待もできないだろ
毛布にくるまり
ピアノブルースに酔いしれる

さて乾杯といこうか
夜半すぎの日曜日
Ball and Chain へ行きたいな
King of Blues
MIZU みず ミズ
今日はお水で 乾杯 
ピアノ ぶぅーずに酔いしれたいんだ



ゆうやみこみち
梢にかかる赤いふく
風に、とばされたい と
ガラガラ ガラガラ となく
よる、あるいたこみちを
ガラガラ ガラガラ となく
よる、あるいたこみちを
すすり泣く