帰り道

立ち止まり腰に手をあて、くるしそうに息を切らす高校生が、再び走りだした、
道路っぷちでふと立ち止まりその様子に気付いて私はあっと気づかされた

自分にむかって走っている。到着地点はどこにあっても、走り出すあの瞬間自分にむかって走ってる。走り出すあの瞬間、とおい目線はうつむきながら、


屹立して存ずるもの
ここに居る自分と目の前の屹立して存ずるもの、

歩いて考え
立ち止まり
文章にして
こうして、
それが妄想であるか否か

記録される
行為や出来事、発見や
思惟が、記録される。

まえを向き
まっすぐそこに
確かなものが
在るか否か?
目の前に
屹立して存ずるものが
在るか否か?

わき目ばかりふれ
大事な何かを
忘れてしまっている
自分ではないのか?

空から雨が落ちてきそう
分厚い雲
日暮れ道。