廃人のたうたうた
顏拓のうた
あげつらった 茜の空に ぁ゙ー あ゙ー と 烏の玩具
空へ投げている 傘だからかさ 俺の髭の毛を剃ったから
目の離れた妖怪レジ打つ 円らな瞳のコンビニ猫娘
我が身の自画像も 赤の他人も その先に信の顔がある
※以前、己の顔をコピー機に入れ印刷してみたことがある。鼻の毛穴にはたくさんの *まきびし* フジツボや鬼ヒトデのようなものがびっしり写っていて、驚いたことがある。
* 車をパンクさせるために路にばら蒔く手裏剣 *
電信柱のうた
私はひとしきりの文字を置いて並べて空を見上げては、宙空で浴びせる無数の雨粒を両手に集め音に聴くことさへできるのだ。だから日常の界隈より音を沈め空と其方の夜想曲。そっと耳を澄ませば遠くからも近くからもソナタは笑顔で結ばれている。他人の頬から空の月がソナタを笑顔で結んでいる。貴方の描いた一枚の絵。その脇腹に柱を一本立てるのだ。みるみるみちてはみちていく月齢のいく果てな?ソナタの絵にかすめれ!笑顔とかすめれ!そう呼ぶ月にソラとソナタの夜想曲。
※ 電信柱を人のように歩かせた水彩、賢治のかの絵によせたうたうた。