パプーシャの黒い瞳

久しぶりに映画を観た。
「パプーシャの黒い瞳
ロマの民族、政治社会
虐げられた歴史を織りまぜてドキュメンタリータッチでドラマ化したポーランドの映画。
パプーシャという女性が口伝えに流れてきたこれまでのロマ・ジプシーの文字を持たない民族の掟を裏切り、ガッショ(よそ者)に俺たちの魂を譲り渡した と、吊し上げられる。自分の素朴な詩やロマの歴史が活字で出版がされる。。パプーシャを慕い、彼女たちの家族や仲間と共に幌馬車で旅をした男が、彼女を助けたかったがために、したことなのに、だが反対にロマの掟を破り民族を冒涜した、間違いを冒したと とパプーシャ自身が精神を病む、
久しぶりにロマにまつわる映画をスクリーンで観たが、悲劇になってしまうことがなんともいたたまれない。そういう印象が色濃く映画作品として仕上がっていることが、うーんどうなんだろな、と思った。

映画の白黒は美しかった。昔中学生高校生のころ街の図書館でウジェーヌ・アジェの写真集を好きでペラペラめくっていたが、あぁしたモノクロームの映像とひけをとらない美しい映像だった。

音楽はもう、キリスト教オペラ、クラッシックのところで流れていた。

ロマやジプシーはその国国や土地土地で全然音楽が違うのにな。

わたしはそれでも久しぶりに映画館に行き良い映画を観たと思った。
http://m.youtube.com/watch?v=UlpdCisW2Mw

「パプーシャその詩の世界」という本も買ってしまった。いい詩を綴ってたヒトだ

 森よ、我が父よ

森よ、我が父よ、
黒い父よ、
あなたは私を育て、
あなたは私を捨てた。
あなたの葉は震え
私も葉のように震える、
あなたが歌い、私も歌う、
あなたが笑い、私も笑う。
あなたは忘れなかったし
私もあなたを覚えている。
おお、神様、私はどこへ行けばいい?
何をすればいい、どこから
おとぎ話と歌を取ればいい?
私は森へは行かない、
川にも出会わない。
森よ、我が父よ、
黒い父よ!