櫻井ジャーナルより

 立て続けに通されていく悪法の数々、日本国憲法を無効にさせようとしている流れ、そしてTTP,異様な動きをみせる社会的秩序、すべてが繋がっていく、そうした背景は一体なんなのか?。過去アメリカで遂行されたCOG計画から、そのカラクリを指摘してくれた。いろんな側面から今の異様な事態をよく知り、悪い道に決して向かわないよう、阻止したい。以下、櫻井ジャーナルより。

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 日本では現在、クーデターが進行中である。憲法の機能を停止させるための法案を安倍晋三政権が成立させようと暴走中なのだが、この手法はアメリカが1980年代から行っていたことである。
詳細→ http://plz.rakuten.co.jp/condor33/diary/?act=view&d_date=2013-11-21&d_seq=1&sact=c&lp=0&c2=3078561358


 すでに書いたことだが、アメリカで憲法の機能を停止させ、独裁体制を実現するためのプロジェクトが始まったのは1980年代、ロナルド・レーガン政権が始まって間もない頃のことだ。
 核戦争を想定して「秘密政府」の仕組みが作られたのは1950年代からだが、その仕組みを利用してクーデターを実行しようとするプロジェクトが動き始めるのは1982年。この年、レーガン大統領はNSDD55を出してCOGプロジェクトをはじめたのだ。
 (…中略)
 こうして練られたCOGは2001年9月11日に始動する。この日、ニューヨークの超高層ビルへ航空機が突入、国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃されたことを引き金にして1000ページにおよぶ「愛国者法」や国家安全保障省の「エンド・ゲーム計画」が成立しているが、その基礎になったのがCOGだ。
 9/11以降の出来事はクーデターと呼ぶにふさわしいが、その準備作業は1982年から始まっている。こうした動きに呼応する形で日本の支配層も動きはじめる。マスコミを支配する作業は1980年代から始まっているが、「国家改造」の動きが出てくるのは1990年代になってからだろう。大本にはアメリカ支配層の一部が存在しているのだが、その勢力の指示を自分たちの利権拡大に利用しているのが官僚たち。その延長線上に「国家安全保障基本法案」や「特定秘密保護法案」はある。 「特定秘密保護法案」によって国会は機能を停止すると指摘されているが、TPPが締結されれば国の上にアメリカを拠点とする巨大資本が位置づけられ、政府も国会も裁判所も存在価値が限りなくゼロに近づく。
 現在、TPPに関する話し合いが秘密裏に進められているのだが、巨大企業にとってはオープンになっている。600を超す大企業のロビイストはTPPの文面を参照するだけでなく、意見を述べる権利もあるのだ。
 TPPの条項の中で特に問題なのがISDS(国家投資家紛争処理)条項。この条項によって、企業活動や金融システムに対する規制、食糧の安全、環境汚染の防止、労働者の権利保護などを各国の政府や議会で決定することが不可能になってしまい、庶民は巨大企業に生殺与奪の権を握られる。
詳細→ http://plz.rakuten.co.jp/condor33/diary/?act=view&d_date=2013-11-21&d_seq=0&sact=c&lp=0&c2=3078561358


 アメリカは2001年10月に発効した愛国者法で憲法が機能を停止、ファシズム化が急速に進むのだが、その準備は1982年に始まっている。この年に始まったCOGプロジェクトはFEMAをベースにして、国家が「緊急事態」になったときに憲法を無力化して「地下政府」を設置することを目的にしていた。
 このプロジェクトにはジョージ・H・W・ブッシュ、リチャード・チェイニー、ドナルド・ラムズフェルド、ジェームズ・ウールジー(ビル・クリントン政権のCIA長官)、またイラン・コントラ事件で名前が出てくるオリバー・ノース中佐も参加していたと言われている。
 1987年7月、ノースはイラン・コントラ事件の公聴会に呼び出されているが、その際に下院のジャック・ブルックス議員から、「NSCで、一時期、大災害時に政府を継続させる計画に関係した仕事を担当したことはありませんか?」と質問されている。
 公の席でCOGが話題になった最初だと言われているが、この質問を委員長だったダニエル・イノウエ上院議員が「高度の秘密性」が理由にして遮ってしまう。ブルックス議員はマイアミ・ヘラルド紙などが伝えていると反論、その計画はアメリカ憲法を停止させる内容を含んでいると主張したが、打ち切られてしまった。このエピソードは「特定秘密保護法案」が日本にもたらす事態を暗示している。
安倍内閣の動きを見ていると、こうしたアメリカの流れを連想する。
詳細→ http://plz.rakuten.co.jp/condor33?act=view&d_date=2013-10-21&d_seq=0000