foot print

 
 あま
  くも  たじろい
 こ
  ろ 
   こ  

‘ラ釻のかぜ
 今

きしむ午後 
ほぼほぼ ちろつく   
きみめはとおき おくの
はくは ちらつく
かたみのあやめが
タナカの社にさきんみだれて
つち
ころ
もろ もろ
つち
くも 
たつ うろの
ちに とじる
    
 こ
  ろ
   こ
    
かほる皐月
屈める西陽
かほの片鱗 
かが かが、 
軋む かが、
軋む  

要人に書き留めた肢アシの先から抜きに出た生者、世人の身請けをうれいてうずめ、世人の血筋をうるわしくとどめ、うろのうろの毛ひとつも遺さず矢筈にとどめ、的中 道を射抜く矢の影から なま温かい風洞の気差し
その奥の笑みの中 膠着した、精神の中の静寂の魂、斜交いになだれ 滑る箏の支柱に 音素をとどめる

捨身の画の片隅のsomura の声
 白紙に裏書きされ銘記されたかの、名の一枚一枚の絵
形見にたむけ 家族に送り 郵便さくらんらん  仲ん字はうつろい 

PC-CAFE
Arvo Pärt END SCREEN 
http://www.youtube.com/watch?v=i3mX39DhCgU&feature=related

  フットプリント

ひとめもあしか ふくぬけがら 
ころがる砂地 盗む声 気流の汐
みとうのみとう 風のさえ  ささ   
もんじをなぶる 紙の一枚  ふるえ 
くじゅうくたに しゅう曲  かさね 
波打つ丘陵のひしめく野を  めくり 


   生得の、VOICE

しはおとにたつ
しはおとにきす
しはそのうぶごえ
しはうろのみたまに
しは、わたしのそのこえに
きえていく、
こえていく
しはおとのむじゃきさをかなで
よみがえらせ
よみかえす
くりかえされる生得の、声を
その音義
よみかえす
だから、
はじまりは

りょうのひざ
そのさきに先立つ
みち 未開の地
あやとふみ
成る、音の
交互にひとつ、ひとつ
と、くりのべて
くりかえす、
音の叶う−成る、者
その
生きた活きた、行
行体を、ひとつ、ひとつ 
ふるえる、くりかえす-―地母−の-聖なる―
量なる文字のゆく
礫はこだまする
山川の谷間にひびく
えたりかしこし
えたりかしこし

     ―甲府のうらやむなし若き放蕩者
     前人未踏に亡き骸ムクロが累々と横たわる
     凡夫のたむれ、その雲間からもれいでた 
     かの、ため息が 先人の那の谷間に響く―


   きみはいつからそうだったのか?
   そう呼ぶわたしの問いかけに
   きみの返す声は
   うろうろと耳元をかすめ
   ただ声のするあやの色だけが
   残っている