深夜放送
深夜2時
アンテナを立てる全身からとぎすます、1つ2つ3つ、と心にきざすもの
なにかしら
かべによりかかる私の、背をおしかえす
たたんかい
なにしてんねや
はょ、たてやぁ
オ゛〜 ウ゛〜ゥア〜゛
(なりの住人の怒鳴りごえ)せがれが?
怒りの感情をおとんに?物にぶつけてガラガラガッチャァン
音がする。おとんかな?
オ゛〜 ウ゛〜ゥア〜゛
怪物が風呂桶から手と顔を出して、うめき声がそのあと聞こえてくる。
寝れね。
仕方がないから僕はたって玄関をでて、道路の落ち葉を(こんな夜更けに)掃き掃除、コンビニ帰り
仁和寺山門の石階段に
座り込み酎ハイかっくらいブログうっている(始末である。
終わってる。
裏手の住人の、どういういきさつか知らないが
ったく、まいどまいど毎日毎夜、僕の知らない悲しい事情を、怒鳴り散らし
ウ゛〜ゥア〜゛あくびしている、身障やもしれぬおとんを、
目の
黄色い点滅
トキ、トキ
胸奥つつく。
刹那な説話
悲しいね
ナラアンデルセン
ラジオからなんだか、かなしく陽気にささやくコーラスが聞こえてくる
ドゥーッブ
ドゥーワッ
ロシータ・セナーロ
イブリン・ケニケ
タンゴタンス
昔の知らない世界の歌曲
がラジオから聞こえる。
タイタニックが沈没する時、船客の狂乱するの人々の前でひたすら演奏しつづけたジャズバンドが
どんな楽曲だったろうか
わからないが
人々の悩ましさを
吹っ切らす
音楽さえあれば
世の中音楽さえあれば
音楽さえあれば
家族団欒があと数年もすれば三世帯に一世帯になると聞く、となりの芝生はよくみえる、いろんな問題がよく聞こえる。
ラジオアナウンス。
略
流れている音楽のように
文章をつくれることが
もう少しできたら
もちろん
生の音
生の声
機械も楽器も不要な
肉のからだから
奏でられるような
自分からの
自分の言葉が
できたら、いい。
//(・/)owari