2012-11-19から1日間の記事一覧

二対の詩  あだし野

*二対の詩 「陽の埋葬」 庭にいるのはだれか。 (エステル記六・四) 妹よ、来て、わたしと寝なさい。 (サムエル記下一三・一一) 箪笥を開けると、 ──雨が降つてゐた。 眼を落とすと、 ──雨蛙がしゃがんでゐた。 雨の庭。 約束もしないのに、 ──死んだ妹…